山本美加校長先生から
校長から在校生のみなさんへ
渡部前校長に代わりまして、令和2年度から校長として着任しました山本美加です。昨年度まで本校で教頭として勤務していました。本校3年目です。どうぞよろしくお願いします。
さて、本来ならば本日から令和2年度が始まり、新たな学年のスタートのはずでしたが、県内の新型コロナウイルス感染者が拡大している状況を踏まえ、福岡県教育委員会の通知により5月6日(水)まで臨時休業を延長することになりました。今後、国の動向や県の感染状況に応じ、変更になる場合もあるので、マメール及び学校ホームページに注意してください。
さて、新3年生が在校生として参加するはずであった第63回卒業証書授与式は、参加者のほとんどがマスクを着用、従来一人一人読み上げる卒業生の氏名は代表者のみとし、来賓などの挨拶を省略する形で行われました。
その中にあっても、63期生は胸を張って立派に卒業式に臨み、朝倉東高校を巣立っていきました。寂しい思いをさせてしまったことは非常に残念ですが、時間が短縮された分、先生たちの思いは倍にして63期生を送り出しました。10年後20年後の同窓会で必ず話題に上がり、一生忘れることのできない思い出となったに違いありません。
先日、ラグビーワールドカップで活躍し、7人制ラグビーで東京オリンピックを目指している福岡堅樹選手は、オリンピック延期に関して「自分にコントロールできないことは考えても仕方がない。今の自分にできる最高の準備を続けよう」とツイッターでコメントしました。私たちが置かれているこの状態は、あれこれと考えても自分で解決することができません。無駄な時間を費やすよりも、今何ができるかを考え時間を有効に使う必要があるのです。
そこで、皆さんは約1か月の休みをどのように使っていたのでしょうか。新3年生は進路決定の時期を迎え、人生の分岐点に立っています。新2年生は学校にも慣れ、部活動や行事などでリーダー的な立場になります。今、何をすべきか、何ができるのかを考え、制限された中でも様々な取組を行った人とそうでない人は確実に新学期のスタートラインの位置が違うと考えます。
皆さんがよく知っている「RADWIMPS」の「正解」の歌詞の中にあるように今までの教育では、「答えがある問いばかりを教わって」きました。問いと答えがセットになっていて、答えは必ず一つだったのです。ただ、歌詞にある「なに一つ見えない僕らの未来だから、答えがある問いなんかに用などはない」にあるように、その場面や環境でいくつもの答えがでてくるような予測困難な時代に生きているからこそ、自分で課題を見付け、解決していく力が必要となるのです。「制限時間はあなたのこれからの人生」「回答用紙はあなたのこれからの人生」「正解」は誰もわかりません。自分が歩いてきた道が「正解」だと思えるように、今、何をすべきか、何ができるかを考えて行動してください。
さて、渡部前校長が昨年度取り組んだ積極的教育活動を本年度も継続して取り組んでいきます。特に学習面においては、昨年度に引き続き、コンテストやコンクールに積極的に応募してください。授業や探究活動では、自分の考えを根拠に基づいて説明し、自分の言葉で表現するプレゼンテーション能力を身に付けてください。生徒指導面においては、行事や部活動を通して、リーダー性を発揮し、社会人として通用する正しい言葉遣いやマナーをしっかりと習得してください。
今年度も昨年度に引き続き、生徒と教員が一丸となって、朝倉東高校を発展させていくことを決意し、在校生のみなさんへのメッセージとします。
福岡県立朝倉東高等学校 校長 山本 美加