10月の活動

10月21日(月)
 本日は、九州大会準決勝、津久見高校との対戦で、本校は後攻でした。初回の守りは2番打者にバントヒットを許しますが、3・4番を落ち着いて打ち取り、無失点でした。裏の本校の攻撃は、簡単に3人で打ち取られてしまいました。話には聞いていましたが、いざ対峙してみると、本当にいい投手でした。昨日の試合では初回にかなり走者が出ている展開でしたので、それと真逆です。今日はやはりロースコアの試合になると確信しました。しかし、上位打線が良い情報を持って帰ってきており、それを他の選手に伝えることができていたため、こちらが焦らなければ9イニングで2回はチャンスを作ることができると思っていました。2回表の守備では、ノーアウトでランナーを許しますが、そこから慌てることなくひとつずつアウトを重ね、無失点。ここは、バッテリーの冷静さに助けられました。裏の攻撃は三者凡退。「まだ我慢だ。」や、「慌てずいこう。」という言葉がベンチでは飛び交っていました。初めてチャンスが作れたのが3回裏でした。先頭の前田智哉君が冷静に四球を選びます。一塁に走る前、ベンチに向かってガッツポーズしたのが印象的でした。次の石丸君はきっちり送りバントを転がします。しかし、内野の連係ミスが出てオールセーフ。無死一・二塁から前田篤志君がバントをしましたが、小フライになり、三塁封殺され、一死一・二塁。横山君は内野ゴロ進塁打で二死二・三塁。髙岩君は敬遠気味の四球で、二死満塁となり、神保君に回りました。あっさりと追い込まれ、この投手のスピードであれば厳しいかなとも思いましたが、高めのストレートをレフト前に弾き返し、タイムリーヒットとなり、1点を先制しました。相手がチャンスを作りながら得点できない中、最初のチャンスで得点できたことはゲーム的にも非常に大きかったです。その後は神保君も安定し、こちらもチャンスを作りながらも無得点で試合が進みました。勝敗の分かれ目になったのは8回表です。先頭にレフト前ヒットを許し、送りバント二つで二死三塁となります。ここで相手打者が放った打球は、ライナーで右中間に飛びました。打った瞬間、ヒットを確信した私は、長打だけは防いでくれと思っていました。そして、その思いが通じ、ライトの横山君が素晴らしいポジショニングと反応、俊足を生かして、ダイレクトで好捕し、チェンジとなりました。後日、横山君にその時の話を聴くと、ちょうどその前に外野同士でコミュニケーションを取り、ポジショニングを調整していたようです。運が良かったですが、そこに飛んでくると予感できた横山君をはじめ、外野陣に脱帽です。9回表も、ランナーを出しますが無失点で抑え、1-0で勝利。挨拶の後に、相手チームの選手と一言二言交わしている様子も見られました。ベンチからはどのような言葉だったかはわかりませんでしたが、相手を敬う言葉であってほしいと思います。スタンドには、昨日に引き続き、保護者の方をはじめ、多くの方が応援に来てくれていました。野球部OB・OGの姿も見えました。皆様の応援の後押しあっての生徒の活躍だと思います。ありがとうございます。
 一戦一戦勝ち上がり、ついに決勝です。鹿児島県代表の鹿児島実業との対戦です。今年の夏、全国大会を経験しているメンバーも残り、優勝候補筆頭と呼ばれているチームです。昨年の練習試合では1-5で敗戦し、点差以上の力の差を感じました。どうなるでしょうか。楽しみ半分、不安半分です。
手島

10月20日(日)
 本日は、九州大会の開会式が行われました。他県で行われる公式戦はチームとして初めてでしたので、楽しみと不安が半分でした。本校は、開幕試合を引き当てることができたので、少し時間に余裕を持って宿舎を出発しました。球場には一番に到着しましたが、ウォーミングアップや出場記念の集合写真撮影、開会式リハーサルなど、非常に慌ただしく過ごし、余裕はあまりありませんでした。選手の入場行進は、福岡県代表という自信と誇りを持って、北部九州大会よりも堂々としているように見えました。試合では、「開幕試合ができることに感謝して、朝倉東というチームをみんなに見てもらおう。」という話をしました。選手たちは緊張しすぎることなく、適度な緊張感で試合を迎えていたように思います。相手は長崎県代表の長崎玉成高校でした。初回に相手のエラーや四死球、長短打が重なり、10点を先取することができました。先発の伊東君も安定しており、前回の北部九州大会よりも変化が見られました。大量得点をしてからのバッティングには課題が残りましたが、5回コールドゲーム、13-0で勝利することができました。
生徒には野球を通して、相手を敬うことの大切さを身に付けて欲しいと思います。「相手がいるから野球ができる、試合ができる」今、恵まれた環境で野球ができていることをもう一度感じて欲しいと思います。
次は準決勝で大分県代表の津久見高校と対戦することになりました。津久見高校とは何度か練習試合をしていただく機会があり、北部九州大会でも対戦はなかったものの、スタンドから試合を拝見しました。非常に力のあるチームで、特に投手は今年の九州でナンバーワンと評判の投手です。厳しい試合になるとは思いますが、全力で挑みます。
手島

10月19日(土)
 本日は、九州大会の公式練習でした。試合が行われる嬉野市みゆき球場と、もうひとつ別の球場での練習が予定されていました。それぞれの球場で行う練習内容を決め、シミュレーションしていたのですが、前日の天候が悪く、みゆき球場のみでの練習となってしまいました。決定の連絡を前日にいただくことができたため、メニューの組み直しを余裕を持って行うことができました。夏の北部九州大会の際の公式練習は90分でしたが、今回の公式練習は60分の設定でしたので、守備的なメニューを中心に行いました。球場は、内外野ともに質が良く、選手もプレーしやすそうで、非常に動きが良かったです。練習が終わった後は、昼食を取りながら対戦が決まっている長崎の長崎玉成高校の公式練習を拝見し、選手の動きなどを確認して、明日の試合のイメージを膨らませていたようです。
球場では、佐賀県高野連の方々に大変サポートしていただきました。大会期間を通してサポートしていただくことになりますが、我々は、その環境で野球ができることを当たり前ではないと認識し、感謝の心を持たねばなりません。日ごろマネージャー含め14人で練習しているチームだからこそ、そういったところに敏感になって欲しいと思います。
手島

10月9日(水)
 本日で、中間考査が終わり、通常の放課後練習に戻りました。部員たちは大会前ということで、短時間ではありますが、練習を継続してやっていましたので、動きに鈍さは見られませんでした。部員たちにはいつも、「どちらもやる」ということを合言葉のように言っています。勉強と野球、どちらも一生懸命取り組むことで、時間の管理や計画、準備する力などを身に付けて欲しいからです。ただし、それが力となるのは、どちらも一生懸命にやった人のみです。中途半端にする人に力は付きません。部員全員が一生懸命に「どちらにも」取り組んでくれていることを期待します。
 練習では、いつもより元気な声が目立ちました。九州大会に向けていい練習を積み重ねていって欲しいと思います。シートバッティングでは、私が打者一巡するまで投げました。今日は制球が良かったので、私が日頃選手を見ていて打つ確率が低そうだなと思っているコースに投げてみました。横山君と神薗君には完璧に打たれてしまいましたが、それ以外は抑えることができました。なぜ、その球種に、そのコースに投げられたのか、よく考えて今後の練習にいかして欲しいと思います。横山君は、少し前からですが、一番打者としての能力を向上させるために、打撃練習の際は必ず最初に打席に入ることにしているそうです。今日も一番目に打席に入り、ファーストストライクをヒットにしてくれました。そういった意識を持つ選手は私のいる5年間で初めてですし、まだまだどんな工夫をしてくれるのか楽しみです。課題練習では、前田篤志君がタイヤをセカンドベース付近に置いて、それをランナーに見立ててゲッツーの練習を行っていました。工夫こそが上達していく秘訣だと思います。意識の工夫なのか、技術の工夫なのか、道具の工夫なのか、その人によるとは思いますが、今後も工夫をしていって欲しいと思います。九州大会まで、残り11日です。

手島