大淵泰寛先生から
今回の人事異動で宇美商業高等学校に転勤しました。最後に皆さんの顔を見たかったのですが、それが叶わず残念でなりません。街でばったり会うことを楽しみにしています。
先日、志村けんさんがお亡くなりになりました。我々の幼少時代は志村けん一色でした。土曜8時は夢のような時間でした。8時になると、家族全員がテレビの前に集合し笑いました。リズムに乗せた早口言葉、ひげをつけてのダンス、大きなセットで縦横無尽にコントをする5人のぶつかり合う個性。録画やネットがなかった時代、一瞬も一言も漏らさないように、まさに食い入るように画面を見つめ「志村後ろ!」と叫びました。学校ではみんなでまねをし、みんなで笑いました。コントが夢に出てきたこともありました。父が志村けんのまねをして、私と妹を笑わせてくれたのも覚えています。
しかし、このグループにピンチが訪れます。志村けんと仲本工事が不祥事を起こし、テレビに出られなくなったのです。三人でやる番組は正直面白くありませんでした。しかし残った三人が一生懸命笑わせようとし、この場、この時間、このグループを必死に守ろうとしていることは、小学生の私にも伝わりました。志村さんの訃報を聞きましたが、いまだに信じられません。もしも...ではなく、本当に嘘だったらとまだ思っています。
いま、世界中の人々が今までと今からの生活を守ろうとしています。ただひたすらに明るく優しいリーダーがでてきて、この難局を打開してくれないかとも思います。こんな時、自分はなにができるだろうと考えました。答えは、いつもやっていたこと、本来ならばやらなければいけないことをできる限り今まで通りにやることだと思いました。「大丈夫だ。」おそらくそのリーダーはそう言ってくれると思います。
商業科 大淵 泰寛